活動報告

ZOOM勉強会を開催しました

2023.11.06
報告者:日本足場会

2023年10月20日(金)
公益社団法人日本駆け込み寺の玄秀盛氏をお招きし
足場事業や経営に関する皆さんの悩みを相談する勉強会を開催しました。

事前に集めた質問リストの中から発表させていただきました。

質問と、それに対する玄氏からのアドバイスを一部ご紹介します。(とても良い話でした!!)

”ヒト”の部分 組織作りや社員教育(人材育成)や雇用など

質問①ネガティブな従業員をどうしたら前向きにしてあげられるのか。

僕の会社はファミリーをモットーにしていて、自分と関わった子らはみんな前向きになって欲しいと思いながら接しています。9割以上はこの会社に入って上向きになってくれたと自負があります。でも、どれだけ頑張ってもネガティブな子が1〜2名います。どうしたら良いでしょうか。

玄氏の答え

「262の法則って知っているよね。 下の2をどうすべきか、ってことだよ。しかし、大体そういう子はコツコツやるタイプではないですか? そんな2をどうするか。そういう子がいるから他の子のモチベーションが上がるという側面もある。
掃除をするとしたら、ポジティブな子は真ん中を掃除して、保守的な子は隅っこをやる。隅っこをやる人は組織に必要なんだよ。ぱっと見ネガティブでも縁の下の力持ちだったりする。どんな集団でもそういう子はいます。みんなが真ん中だったら、誰が隅っこの掃除をするの?本人からしたら、十分なんですよ。不満があるならやめるのだから。良い会社になりますよ、そういう子が働けているということなんだから

質問②問題アリな先輩が雇ってほしいと言ってきた。

自分が16歳の頃に教わっていた先輩が、行くところがないので僕のところで面倒見て欲しいと言ってきました。昔から喧嘩っぱやくて、30年経っても変わっていなかったんです。生まれ変わるつもりだと言っていて、話し方は丁寧にしてくれてました。どうしようかなと悩んでいます。

玄氏の答え

「経営者にとって相手の年齢は関係ない。まず面接をして、その人のクセを見て、家族、地元、背景を探ること。その人は業界に30年もいて、このレベルで止まっているのはなぜなのか。親方にはならないけど職人魂があるのか?既存の社員がいる手前もあるから、トラブルを抱えている人を入れるときにやるべきことを考えておくこと。50歳だったら即戦力でしょう。使い勝手はあるんです。ただ、使いこなせるかどうかが問題なんだ。書面で契約をして、トラブルがあったらみんなに報告させよう。変な癖があるなら、その癖まで盛り込んで念書を書かせよう。『俺も覚悟、お前も覚悟や』と、言うことです」

”カネ”の部分” 足場資材費や人件費 車両経費・キャッシュフローなど

質問①資材や事業の先行投資、資金繰りに不安を感じる

いつ何が起こるかわからないので、潤沢な備えが必要だなと考えてはいるのですが、いつも不安です。

玄氏の答え

「事業をやっていると、売上の半分は借金なんて普通で、常に足らず、です。だから、向き合う気持ちは半分に。全部半分だと思ってやっていけばいいんです。カツカツで生きて、ちょうどトンカツになる(笑)。でもね、やり続けていけば熟度は増します。だからカツカツでもちょっとずつ残るもんです。大事なのは信用なんです。それがちょっとずつ残っているということに気づいていかないとね。
カツカツでも会社は残る。負債はちょっと減る。子どもは育つ。希望があれば良いんです。たまに休みがあったら、喜びを感じましょう。カツカツでもしっかり残っている。その緊張感が良いんですよ。そうしていくうちに、チャンスや環境に耐える思慮も備わっていくもの

質問②足場業界の格上げに必要なこととは。

本来は自分たちで考えなければならないことですが、玄さんの意見を聞かせてもらえますか。

玄氏の答え

「この足場会自身が団結力で底上げすべき。職種として足場は確立されているのだから。これからあなたたちは伸びていきます。団結して、会員をもっと増やして、適正価格はこちらでつくるというくらいになってください。それが増強メリットなんだから。15度傾くくらいじゃダメ。45度傾けば白波が立つ。白波立たせなさい!

 

他にもたくさんの質問に答えていただきましたが、今回はここまで。
玄氏の回答に、一同膝を打って賛同し、大きな拍手で閉会となりました。

経営には悩みがつきもの。とくにヒト・カネの問題は、誰かにアドバイスを求めても解決できないようなケースも多いはずです。

そんなとき、私たちがかけてもらいたい言葉とは?

それはきっと、専門家の難しい話ではなく、だれかの体験談でもなく
私たちが玄氏にいただいたような、魂の言葉かもしれません。